一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥せ
●日本一簡潔な手紙
重次が、陣中から妻に宛てた手紙にこの一言が記されています。
一筆啓上
火の用心
お仙泣かすな
馬肥せ
この手紙は、用件を簡潔明瞭に伝えた手紙の手本としても有名です。
●頑固兜
重次は、徳川家康に仕え、数々の合戦に出陣して、多くの手柄を立てました。勇猛な武将「鬼作左」と呼ばれ、典型的な頑固者であったと伝えられています。
合戦の際に、兜の左側に弾が命中しましたが、窪んだだけで大事に至らなかった事から、災難除け「頑固兜」として、多くの人から信仰されるようになりました。
●重次ゆかりの地、取手
慶長元(一五九六)年、下総国の井野、現在の取手市で、重次はその生涯を閉じました。享年68歳でした。
菩提寺である「本願寺」(取手市青柳)には、弾痕が残る兜をはじめ、重次の肖像画、家紋、旗印、甲冑、徳川家康から拝領した金団扇などが寺宝として保存されています。
▲本願寺に保存され居てる重次着用の武具。兜の左側面には弾丸跡がある。
【取材協力:本願寺(茨城県取手市青柳)、夢スタジオ ピン歩気
】
Column 505 |
---|